布巾で拭こうと思ったら、コーヒードリッパーの底の部分が割れてしまった。
長年使い続けていたせいで釉薬も薄くなり、下地の黒っぽい色が透けて見えかけていた。『そろそろ寿命かな...』と思ってはいた。
毎日、朝起きるとまず洗濯機のスイッチを入れてから台所に行き、やかんでお湯を沸かしこのドリッパーでコーヒーを入れるのが習慣になっている。そして一人静かにコーヒーを飲みながらゆっくりと新聞を読む、1日の中で私の大好きな時間である。
そんな私の大切な時間を共に過ごしてくれたドリッパーとのお別れは突然訪れた。
このドリッパーとは約23年前、今もあるのかどうかは定かではない筑波市の西武百貨店の無印良品(今ではMUJIに名前が変わってしまっている)のお店で1,000円くらいで購入した。その当時はこんなに長いおつきあいになるとは想像もしていなかった。
その時このドリッパーと一緒に購入したステンレス製の水切りカゴと洗ったお箸などをたてるメッシュのカゴ。
こちらもかなり年季が入ってきていて、所々に錆びが出てきている。
この水切りカゴは確か1,800円だったと思う。プラスチック製の水切りカゴに比べるとかなり高価で、当時の私はものすごく奮発してこれを買った。23年も使っているのだからもう十分元は取れていると思う。でもまだまだ現役、このまま使い続けて私と一緒におばあちゃんになってしまうかも!
思い出話はこれくらいにしておき、
「ドリッパーがないとコーヒーが入れられない!」
というわけで、近くのイオンのお店にドリッパーを買いに行った。
私としては今度はカリタの陶器製の白いコーヒードリッパーが欲しかったのだが、
プラスチック製のカリタのコーヒードリッパーしか置いていなかった。
今時ドリッパーでコーヒーを入れる人は少数派なのかもしれない。
週末まで待って陶器製のドリッパーを探しに行くという選択肢もあったが、
「週末までコーヒーのない生活なんて...」
というわけでプラスチック製のドリッパーを買ってきた。
『ようこそ、我が家へ! そして、これからよろしく!』